343号(2018・3・1)
[対文協だより]
*2018年新春賀詞交歓会を開催
対文協2018年新春賀詞交歓会が1月29日午後6時から霞が関ビルの東海大学校友会館で開かれた。対文協の役員、会員をはじめ来賓、在京大使館員、関係者、留学生ら約140名が出席、2時間にわたって2018年新春のお祝いを行った。
松前達郎会長が年頭の挨拶を述べ、来賓のハンガリー共和国、ノルバート・パラノビチ駐日特命全権大使がお祝いの挨拶を行い、ロシア連邦、ドミトリー・ビリチェーフスキー臨時代理大使の乾杯で祝賀会が始まった。会場では東海大学の外国人留学生との交流風景もみられるなど、たくさんの人々の交流の輪が広がった。寒風にもかかわらず、終始和やかで暖かい雰囲気の祝賀会となった。
<松前達郎会長あいさつ>
本日は2018年新春賀詞交歓会に多くの大使及び大使館職員の皆様をはじめ、会員・役員の皆様、また関係団体の皆様にご出席いただき、誠にありがとうございます。多くの皆様にご出席いただき、大変にぎやかな会合となりました。
日本対外文化協会は1966年1月10日に創立され、今年で52年目を迎えます。創立の経緯は皆様もご存じのように、当時は、東西冷戦の時代で東西間の交流がとても厳しい時代でした。そうした中で対文協、創立者の松前重義は東側諸国と学術・文化交流の先駆けとなり、ソ連、ブルガリア、ハンガリー、ポーランド、チェコスロバキアなどの当時のソ連・東欧諸国と学術・文化交流協定をいち早く締結し、相互理解と友好親善を深めるため懸命に努力してまいりました。
1989年に冷戦が終結しました。1991年のソ連崩壊に伴って新生ロシアの誕生、また多くの新しい独立国家(NIS諸国)が生まれました。東西関係は新しい時代に入りました。それからすでに26年が経ちます。その間に世界情勢も国際社会も日々変化しています。また通信技術の発達により今までにない新しい形の社会が生まれています。スマートフォンを使えば、いつでも、どこからでも、手の平の中で世界との交信や情報を得ることができます。世界との距離は身近なものになっています。このような便利な時代になっているからこそ忘れていけないのは、心と心を通わす生身の人と人の触れ合いが一層重要な時代になっているということです。真の友情や理解は、そこから生まれるものと信じています。
対文協はこのような人と人の触れ合いを大事に、生きた交流を創立当初から行って参りました。このような団体はそう多くはありませんし、これからもその姿勢を続ける努力は変わりません。人と人との絆を大事にし、国と国との繋ぎ役としての草の根の民間交流を進め、相互理解と友好親善に微力ながら貢献できるよう努めて参ります。
2018年の年頭にあたり対文協の活動に相変わりませぬご支援とご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げますと共に、皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げまして、挨拶とさせていただきます。
*第156回研究会を開催
2月22日、対文協第156回研究会が霞が関ビル・東海大学校友会館で午後6時から開催された。今回は青山学院大学国際政治経済学部教授 ピョートル・ポダルコ 氏 を講師に招き、「ロシアとロシア語圏の社会-現状と繫がり」と題して講演が行われた。(本号特集参照)
*2018年2月第17回ロシア語検定試験を実施
2018年2月第17回ロシア語検定試験(ロシア連邦教育科学省認定 東海大学・日本対外文化協会共催)が2月24日、東海大学高輪キャンパスで実施された。今回初めて、春に実施の試験となった。試験は第1レベルが実施され、受験者数は15名だった。
*新春日ロ交流のつどい2018
1月31日、午後4時30分から駐日ロシア連邦大使館にて「新春日ロ交流のつどい2018」が開催された。主催はNPO法人日本・ロシア協会、NPO法人日ロ交流協会、NPO法人ユーラシア21研究所、対文協の4団体で、後援は駐日ロシア連邦大使館。第一部では日ロ文化交歓会として「日本のオペラ・ロシアの歌」が披露され、第二部では新春日ロ文化交流の宴が催された。
*スタートアップシンポジウム
文部科学省平成29年度大学の世界展開力強化事業を東海大学が採択されたことを受け、2月14日、霞が関ビル・東海大学校友会館で「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成:主に極東地域の経済発展を目的として」事業のスタートアップシンポジウム(主催:東海大学)が開催された。山田清志東海大学学長が冒頭挨拶。基調講演やパネル討論が行われた。対文協はシンポジウムを後援し、渡邉隆司事務局長と工藤久栄職員が出席した。
*ブルガリア副首相と会談
2月20日、霞が関ビル・東海大学校友会館でブルガリア副首相トミスラフ・ドンチェフ氏と山田清志東海大学学長(対文協専務理事)との面談が行われ、教育をめぐる意見交換が行われた。対文協から渡邉隆司事務局長が同席した。
[新刊紹介]
『ロシア現代史再考―ソ連崩壊から読み解く大国の真相』
著 山内 聡彦 東洋書店新社刊 定価 2000円+税
2018年、プーチン・ロシアの新時代がはじまる。欧米と対立し、ますます独自路線を邁進するロシア。その行動と戦略のゆくえをソ連崩壊にさかのぼり、見通す。未来を読み解く鍵は過去にある。35年間にわたって、ソ連・ロシアのテレビ報道にたずさわってきた著者が論じる「復活した大国」の真相。ソ連末期以降のロシアの歩みをつぶさに観察することで、不可解といわれるその体質と行動の深層をあきらかにする。いま起きていること、これから起きることにはすべて理由がある。前NHK解説委員による集大成の書。
[特 集]
第156回研究会
「ロシアとロシア語圏の社会-現状と繫がり」
青山学院大学教授 ピョートル・ポダルコ
[ロシアの新聞・雑誌から]
◇大統領選(3.18)に8候補が出揃う <Kommersant.ru '18.2.9>
◇ナワリニー氏が選挙ボイコット運動 <VEDOMOSTI '18.1.28>
◇平昌五輪のロシア選手団は最先端モード <VEDOMOSTI '18.2.11>