332号(2016・12・30)

[対文協だより]

*第147回研究会
 12月13日(火)、対文協第147回研究会が霞が関ビル・東海大学校友会館で午後6時から開催された。研究会はNPO法人伊豆学研究会理事長 橋本敬之氏を講師に招き、「日ロ交流の原点―ヘダ号建造の舞台裏」と題して講演が行われた。伊豆の郷土史とヘダ号建造に奔走した伊豆韮山代官江川英龍の専門家である橋本氏は、162年前に起きた日ロ交流の原点とも言える「ヘダ号」建造の舞台裏の話を、古い資料や写真を用いながら解説した。
(本号特集参照)

*ロシア文化フェスティバルクロージング
 6月に開幕した「ロシア文化フェスティバル2016 in JAPAN」のクロージングコンサート&パーティーがロシア組織委員会の代表団を迎えて、12月17日(土)、14時50分から東京オペラシティコンサートホールにて行われた。コンサートはサンクトペテルブルグ室内合奏団による「クリスマス/アヴェ・マリア」と題して演奏された。日ロの政府、文化関係者が招かれ、対文協からは渡邉隆司事務局長が出席した。

*モスクワ国立大学付属ロシア語ロシア文化学院代表団が東海大学を訪問
 12月15日(木)、モスクワ国立大学付属ロシア語ロシア文化学院のチャスニフ・ワレリー副所長とクルガチュク・マリーナ一般教育学副主任が東海大学との語学研修プログラムについての打ち合わせのため、東海大学湘南キャンパスを訪問した。対文協から職員が同行・通訳などのサポートを行った。

[新刊紹介]

『デーモンの画家 ミハイル・ヴルーベリ その生涯と19世紀末ロシア』  著者 植田 樹
                        彩流社刊 定価 3500円+税

 革命で消された19世紀画壇。詩人レールモントフの叙事詩「デーモン」に籠る心情に惹かれ、サタン(悪魔)ではない「天にも地にも反逆する人間精神(霊)」を描き続けた画家の生涯。「私は好きだ」と言う最後の皇帝ニコライ2世を巻き込むニージニー・ノヴゴロド全ロ産業博の巨大壁画。貧乏でも大金を手にして一夜の宴でアシを出す。「斃れたデーモン」を描き狂気に変じて称賛され革命7年前54才で没。芸術家庇護者の鉄道王マーモントフ、富豪モロゾフ、レーピン、シャリアピンら群像の世紀末ロシア文芸界を物語る貴重な文献。

[特 集]

第147回研究会
   日露交流の原点 ―ヘダ号建造の舞台裏―
        NPO法人伊豆学研究会理事長 橋本 敬之

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇プーチン訪日で協力文書多数と声明 <VEDOMOSTI 2016.12.19>

◇友人を求めた今年のプーチン議会教書 <gazeta.ru 2016.12 2>

◇トランプは対米脅威からロシアを削除 <kommersant.ru 2016.12.21>

◇ロシア、イラン、トルコ3国外相会談 <kommersant.ru 2016.12.21>

◇石油最大手国営「ロスネフチ」民営化 <kommersant.ru 2016.12.7>