289号(2013・5・31)
[対文協だより]
*2013年度・第46回定時総会開く
日本対外文化協会の2013年度・第46回定時総会は5月17日午後4時から、霞が関ビル・東海大学校友会館で、松前達郎会長はじめ役員、会員44名(委任39)が出席、理事会と合わせ開催した。
総会に先立ち、昨年9月逝去した河上民雄顧問の冥福を祈り、全員で黙祷の後、松前会長があいさつ、「対文協は設立以来半世紀近く、一貫して平和の確立を理念に草の根外交を展開してきました。この間終始対文協の学術文化を中心とした国際交流活動を支援していただいた会員の皆さんに心から感謝申しあげます。最近「歴史認識」ということが盛んに言われ、議論されておりますが、この問題の是非は相互理解にとって一番よくないことであります。国際交流をどういう風に展開していくか、ハレものにさわるような課題かも知れませんが解決への努力を続けていくべきではないかと思っております。
われわれが主に取り組んでいる日ロ関係ですが、安倍首相が10年ぶりにロシアを公式訪問され、プーチン大統領と首脳会談を行いましたが、これによって停滞している日ロ関係がどう進むのか、楽観は出来ませんが、具体的な問題が進まない中でも、われわれは更なる友好親善、相互理解の促進を計るため努力していきたいと思っております」と述べた。
議事は松前義昭副会長の議長により進行、2012年度事業・財政・監査の報告事項を一括承認の後、2013年度の事業計画ならびに財政計画案を審議、全会一致で承認された。次いで役員改選期にともなう役員選出では、4名の役員退任と合わせ2名の新理事を含む24期の役員人事を承認、閉会した。
[新理事] 塩 原 俊 彦 <高知大学大学院准教授>
藤 巻 裕 之 <東海大学専任講師>
*118回研究会開く
対文協の第118回研究会は、国際ジャーナリストの石郷岡建氏を講師に迎え、5月20日午後6時から霞が関ビル・東海大学校友会館で開催。石郷岡氏は通算7年に及ぶモスクワ特派員勤務の経験から得た貴重なデータを基に「プーチンの対日、対中戦略」と題し、約1時間講演、プーチンの生い立ちと思想、ロシアを動かす石油とガス、微妙な露中の戦略的バランス、プーチンの極東戦略とその背景などパワーポイントを交え解説、ロシアの究極のパートナーは日本ではないかと結び、参加者の関心を呼んだ。
*モスクワ大学国際教育センター一行来訪
モスクワ大学国際教育センターのヴィクトル・マザニク副所長とワレーリ・チャースニフ研修担当が来日、5月23日に東海大学湘南キャンパスを訪問し、ロシア語教員や国際部職員と打ち合わせを行った。東海大学の学生は同センターのロシア語研修プログラムに参加している。対文協は同研修派遣プログラムの連絡、調整に当
[特 集]
「プーチンの対日・対中戦略」
国際ジャーナリスト 石郷岡 建
[ロシアの新聞・雑誌から]
◇ 政権“影の実力者”スルコフ副首相解任 (ブラースチ誌 5月13日号)
◇ プーチン、宇宙基地「ボストーチヌイ」へ (コメルサント紙 4月13日)
◇ ロ欧関係に暗雲―ナヴァリヌイ裁判 (ブラースチ誌 5月6日号)
◇ 大統領が汚職防止に全官僚の資産管理 (コメルサント紙 4月3日)
◇ さらに不自由になっていく (論拠と事実 No.12)