287号(2013・3・29)
[対文協だより]
*第116回研究会開く
第116回研究会は3月15日午後6時から、霞が関ビル・東海大学校友会館で、講師に元駐ロ大使の丹波實氏を迎えて開催。丹波氏は先に安倍総理の特使として訪ロした森喜朗元総理のプーチン大統領との会談に触れた上で、北方領土問題について「妥協論者に問いたい」と題し、首脳会談を含め、日ロ交渉に携わったこれまでの経緯を語り、「領土問題は歴史に基づく正義の追求である」との持論を展開、問題の解決には首脳同士の友好、信頼関係の醸成が必要であると強調した。
*「中央アジア+日本」東京対話開く
外務省主催による第5回「中央アジア+日本」東京対話が3月15日午前10時から、霞が関・外務省北国際会議室で開かれた。午前の部は「ASEANの成り立ちと発展」「ASEANの地域協力の現状と課題」「ASEANの地域協力の発展における日本の貢献」と題し、その経緯や現状について、日本側パネラーからそれぞれ専門分野を踏まえた基調報告が行われた。
午後はカザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの5か国代表からそれぞれ「中央アジアの地域協力における現状と課題」とテーマとするプレゼンテーションがあり、日本との交流について日本側参加者との間で自由討論、意見が交わされた。会議には中央アジアを専門とする有識者をはじめ企業や友好団体関係者ら150名が参加、当日議長を務めたロシア・ユーラシア政治経済ビジネス研究所の隈部兼作代表からまとめの提言を発表「今回の会合において、ASEANが進めてきた地域協力についてより深い理解が得られ、率直な議論がなされたことを高く評価し、今後の実践につなげていくことを期待する」と述べ、4時すぎ閉会した。なお対文協からも平野裕常務理事、藤井弘顧問が出席した。
[ロシアの新聞・雑誌から]
◇ 閣内不一致の噂が絶えない政府の行方 (コメルサント紙 2月1日号)
◇ 大統領、液化天然ガス輸出自由化を指示 (コメルサント紙 2月14日号)
◇ 官僚の外国資産所有を禁止する2法案 (コメルサント紙 2月13日)
◇ 検事総長が企業家への不法介入に警告 (コメルサント紙 2月22日)
◇ ロシア人にならない? (論拠と事実 No.9)
[資 料]
「北方領土問題 ― 妥協論者に問いたいこと」 元駐ロシア大使 丹波 實