283号(2012・11・30)

[対文協だより]

*第113回、114回研究会開く

 11月の対文協定例研究会は2回実施され、霞が関ビル・東海大学校友会館で開催した。第113回は8日午後2時半から、「日ロ友好フォーラム21」との共催で、新任のアファナシエフ駐日ロシア連邦特命全権大使の講演会を行った。大使は「アジア太平洋地域におけるロシア外交とロ日関係」をテーマに質疑を交え約1時間半にわたり講演した。会場は公務多忙で知られるロシア大使の講演とあって約120名の聴衆で満員。講演会終了後、主催者を代表して吹浦忠正・フォーラム事務局長が参加者からの記念品を大使に贈った。
 第114回研究会は、14日午後6時から、先にモスクワで行われた「第3回日露学術報道専門家会議」の報告会を兼ねて行われた。講師は同会議に参加した法政大学教授の下斗米伸夫氏、アジア開発銀行研究所所長の河合正弘氏、朝日新聞GLOBE編集長の西村陽一氏の3名で、下斗米教授は「プーチンⅡの現況」、河合所長は「アジア太平洋地域の経済統合・協調にロシアは参加できるか」、西村編集長は「リーダーシップなき世界と東アジア」と題し、それぞれ専門の立場から会議の模様を交えながら多角的な内容の報告を行い、参加者の関心を呼んだ。(本号・特集参照)

*モスクワ大学国際教育センター職員が来日

 モスクワ大学国際教育センターのワレリー・チャスニフ研修担当が11月29日、東海大学国際戦略本部を訪問し、東海大学学生が参加する同センターの冬季ロシア語研修について打ち合わせを行った。対文協からも職員が同行し、打ち合わせのサポートを行った。

[新刊紹介]

『ユーラシア・ブックレット』 以下の5点が同時に上梓されました。(東洋書店刊、定価各800円+税)

No.176 「暮らしの中のロシア・イコン」中沢敦夫・宮崎衣澄共著。
No.177 「ニコライ堂と日本の正教聖堂」池田雅史著。
No.178 「コムソモリスク第二収容所」―日ソの証言が語るシベリア抑留の実態― 富田武編著。
No.179 「ロシアの自動車市場」―激戦区の行方― 坂口泉・富山栄子共著。
No.180 「ラフマニノフ」―明らかになる素顔― 一柳富美子著。

[特 集]

第113回研究会
 「アジア太平洋地域におけるロシア外交と日ロ関係」
       ロシア連邦特命全権大使 エフゲニー・アファナシエフ
第114回研究会
       第3回日露学術報道専門家会議 報告
◇「プーチンⅡの現況」
                  下斗米伸夫 〈法政大学教授〉
◇「アジア太平洋地域の経済統合・協調にロシアは参加できるか」
      河合 正弘 〈アジア開発銀行研究所長〉
◇「リーダーシップなき世界と東アジア」
       西村 陽一 〈朝日新聞GLOBE編集長〉

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ 州知事公選復活に有権者は関心示さず (ブラースチ誌 10月15日号)

◇ プーチン「全ロ国民戦線」の旗揚げ準備 (ブラースチ誌 10月19日号)

◇ 大統領府人事局にシロビキがもう一人 (コメルサント紙 10月3日)

◇ 大統領府に愛国教育の担当局を設置 (コメルサント紙 10月22日)

◇ 省内汚職の責任でセルジュコフ国防相解任 (コメルサント紙 11月7日)

◇ プロホロフ新党「市民プラットフォーム」 (コメルサント紙 10月29日)

◇ タジキスタンのロシア軍基地30年間延長 (コメルサント紙 10月6日)

◇ ロスネフチは世界最大の石油会社に (コメルサント紙 10月23日)