225号(2008・1・25)
[新年のご挨拶]
新年を迎えて-多様化した世界に通じる活動を
日本対外文化協会会長 松前 達郎
明けましておめでとうございます。
日本対外文化協会は40年を越える長い歴史の中で、ある時は冷戦下で政治問題にもかかわるなど、さまざまな試練をへて今日に至っております。故松前重義博士の創立の理念は文化交流を通じて人と人を結びつけ、本当の意味での「世界平和」を作り上げることでした。
日本対外文化協会は本年創立42年目を迎えました。本年は国内においては7月に北海道で主要国首脳会議(G8)の「洞爺湖サミット」が行われます。また国外では8月にアジアで3度目となる「北京オリンピック」が開かれるなど、内外共に重要な行事が予定されています。
この1年間を振り返ってみますと、北朝鮮をめぐる核拡散問題、拉致問題、またイラクを中心とする中東では宗教対立などもあり、依然として争いが絶えず、いずれも簡単には解決できない現状にあると思います。このような状況は対文協が創立の理念に掲げている「平和への探求、確立」から乖離しつつあるというのが実態であり、このように対文協をはじめとする民間友好団体をとりまく環境は厳しいものがあります。
日本対外文化協会は世界的な「恒久平和」をどのようにして作り上げていくのかを日々考え努力しております。争いやテロのない、人々が平和の中で地球市民として互いに心を繋ぎ、人と社会と自然が共に生きる新しい文明社会の構築こそ、創立者松前重義博士が日本対外文化協会の活動に寄せた大きな夢であったと思います。その夢を実現するために、今年もわれわれは更なる努力を続けていきたいと思います。
しかしながら対文協はこの一年、会員各位並びに関係者のご協力を得まして恒例の研究会をはじめとし、国際的学術シンポジウムや日本の伝統文化を紹介する文化行事を海外で展開したほか、スポーツにコンサートに多岐にわたって文化交流活動を行ってまいりました。
昨今あらゆる分野においてグローバル化とボーダレス化が叫ばれておりますが、それぞれの国、地域には伝統文化が存在しております。一方で海外ではある種の日本ブームが起きていると聞いております。私ども対文協もこれに呼応し、新しい分野においても創意工夫をこらして、情報交換とか、学術文化の交流を通じて、平和への確立に寄与してまいりたいと思っております。
皆様の変わらぬご理解、ご支援を、心よりお願いいたします
[特 集]
◇ 「メドベージェフ指名と国家機関の内紛」
[ロシアの新聞・雑誌から]
◇ 米ロ首脳電話会談の内容めぐり一騒ぎ (コメルサント紙 12月6日)
◇ 与党「統一ロシア」で二人目の知事解任 (コメルサント紙 12月15日)
◇ ロシアの武器輸出、昨年度は70億ドル (コメルサント紙 12月25日)
◇ ロシアの経済規模は世界第8位に (コメルサント紙 12月18日)
◇ ロシア憲法裁のペテルブルク移転が決定 (コメルサント紙 12月24日)
◇ 週刊紙「モスコー・ニュース」(露語)停刊 (コメルサント紙 12月15日)
◇ 科学アカデミーと教育省戦争の行方 (コメルサント・ブラスチ誌、46号)
◇ 訴願制度を検証する (コメルサント・ブラスチ誌48号)
◇ 置き去りにされている母子家庭 (論拠と事実No.46)
[焦 点]
※ 知らないうちに流される機密情報
対文協常務理事 加藤 順一