216号(2007・4・20)

[対文協だより]

※ 松前会長、タイ首相と会見 

  松前達郎会長(東海大学総長)は4月4日、来日中のタイ王国のスラユット・チュラーノン暫定政権首相を霞が関ビル・東海大学校友会館に迎え会見、両国間の留学生交換を主とする、大学間交流促進について、約1時間にわたって懇談した。

  スラユット首相はタイ王立キングモンクット工科大学(KMITL)の理事長で、国立大学の法人化の推進に努めてきた。東海大学では40年にわたる同大学と東海大学との学術交流および友好親善の推進に指導的役割を果たされた功績に対し、スラユット首相に名誉博士(工学)の学位を贈ることを決め、同日午後7時から同所で授与式を行い、松前総長から学位と記念メダルを授与した。


※ 日ロオーラルヒストリーの会、第9回ハルビン学院記念碑祭に参加

  日ロオーラルヒストリーの会は、4月16日、高尾霊園で行われた第9回ハルビン学院記念碑祭に参加した。ハルビン学院は1920年創立され、旧満州国成立後は国立の4年制大学として運営、終戦の1945年まで存在した今や幻の大学で、この間多くの優秀なロシア専門家を育て上げた。

  戦後、続けてきた同窓会活動も、卒業生の高齢化によりピリオドがうたれたが、「ハルビン学院」の名を永久に残そうと、同窓である恵雅堂出版(東京新宿区)社長の麻田平蔵氏が中心となり、同窓生や関係者に呼びかけ、1999年に八王子市の高尾霊園の一角に「ハルビン学院記念碑」が建立され、毎年桜の季節に記念碑祭を行ってきたもので、ことし9回目を迎えた。あいにくの冷たい雨にもかかわらず、全国から学院卒業生をはじめ、ハルビン富士高等女学校卒業生や遺族、同市と縁のある関係者ら約160名が参加した。

  記念碑祭は、全員黙祷にはじまり、経過報告、遺品収納の後、ハルビン学院寮歌、富士高女校歌を合唱、物故者の冥福を祈り、記念撮影をして閉会した。当日は日ロオーラルヒストリーの会から委員の武田洋平・星城大学教授と長島七穂幹事、対文協からは藤井弘専務理事らが参加した。

[新刊]

※ 『記者魂の半世紀-記事評論集』 西岡 将著(東京新聞出版局刊)

  本書は生涯ジャーナリストとして貫いた著者が、海外特派員として東欧の「プラハの春」に遭遇、以来ソ連・東欧諸国の情勢を冷戦時代から雪融けにいたるまで、国際感覚に研ぎ澄まされた筆で、時系列にまとめたもので、その観察眼の確かさは、歴史をひもとくに適した記録報告書である。

[特 集]

◇ 反政府デモ、TV報道、デモ規制 

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ 3・11地方選で勝ち残ったのは4政党 (コメルサント紙 3月13日)

◇ 新選管委員長にチューロフ氏を選任 (コメルサント紙 3月28日)

◇ セルジューコフ国防相は「化学工業」会長 (コメルサント紙 3月26日)

◇ ルーブル対ドル・レート、8年ぶりの上昇 (コメルサント紙 3月23日)

◇ 科学アカデミーが政府改革案を拒否 (コメルサント紙 3月29日)

◇ 新大統領令で後継者選びも最終段階 (コメルサント・ブラスチ誌 3月19日)

◇ くすぶるモスクワ大学社会学部紛争 (コメルサント・ブラスチ No.16)

◇ 労働者の「ブラックリスト」 (論拠と事実No.1)

◇ 物乞いの新世代 (論拠と事実No.12)

◇ 第3世代 モスクワ市民4分の1は55歳以上 (論拠と事実No.12)

[焦 点]

※ マスメディアの「公共性」強化について
    対文協常務理事  加藤 順一