215号(2007・3・20)

[対文協だより]

※ 第70回対文協「研究会」開く

  恒例の日本対外文化協会の「研究会」が2月27日午後6時から霞が関ビル33階の東海大学校友会館「三保の間」で開かれた。テーマは最近のロシア情勢を分析する「ロシアは過去に返るのか?そして、ソ連は復活するのか?」で、元ウズベキスタン・タジキスタン大使、現東京財団研究員の河東哲夫氏を講師として招いた。

  河東氏は公使としてモスクワに在勤したロシア・中央アジアの専門家で、現在のロシアの国家情勢を詳細に分析し、総括されていない「ソ連」の国家体質について述べ、「もはやソ連には戻れない実態」を説明した。ロシアにおける大衆消費社会の存在など興味深い検証に約50名の参加者も熱心に聞き入っていた。(別項・特集参照)


※ 日本の現代書展、西シベリア都市を巡回

  昨年5月からエカテリンブルクを皮切りにロシア各都市を巡回している、日本の現代書展「言葉と筆」展(日本対外文化協会、書道ジャーナル社共催)は、ロ日協会エカテリンブルク支部・日本情報文化センターの協力により、チェリャビンスク、チュメニ、サマラでの開催を経て、2月25日からハンティ・マンシースク市で開催され、市民の関心を集めている。会場には連日多くの観客が訪れ、作家の席書によるデモンストレーションは観客を魅了した。同展は3月18日まで開催の後、6月に首都モスクワで開催の予定

[特 集]

「ロシアは過去に返るのか、ソ連は復活するのか?」 
                  (第70回対文協研究会・記録要旨) 
                          河東 哲夫 <「Japan-World Trends」代表>

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ イワノフ第1副首相は工業全般を担当 (コメルサント紙 2月26日)

◇ ガスプロムが業界3位の石炭会社傘下に (コメルサント紙 2月9日)

◇ モスクワ・タタールスタン条約を上院否決 (コメルサント紙 2月22日)

◇ 亡命のグシンスキー氏がスペイン国籍取得 (コメルサント紙 2月26日)

◇ 科学の荒廃 (コメルサント・ブラスチ No.7)

◇ 「わあっ、大変だ、飛行は順調」 (論拠と事実No.9)

[焦 点]

※ 日本の「外交力」不足を実感する
    対文協常務理事  加藤 順一