192号(2005・4・20)

[対文協だより]

※ 高村元外相を迎えて研究会開く

  対文協の第59回研究会は元外相、日ロ友好議員連盟会長代行の高村正彦衆院議員を講師に迎えて3月29日午後6時から霞が関ビル・東海大学校友会館で開いた。高村氏は約1時間「日本の外交戦略と日ロ交渉」について講演、とくに日ロ間の平和条約締結は、ロシア側に誤解を与えるような誤ったシグナルを送ることは厳につつしみ、安易な妥協は避け、ねばり強く交渉を続ける必要を強調した。会場は熱心にメモをとる参加者が多く見られ、熱気ある研究会となった。

  高村氏は講演の後、フロアからの質問に答え、当面する内外情勢について所信を述べ、政府が抱える諸問題について、一般国民に対しての説明が必要だと語った。


※ ロ露修好150周年記念式典に参加

松前重義初代会長

  政府主催による日露修好150周年を記念する式典と講演会が、4月16日修好条約が締結された静岡県下田市で行われた。式典は小泉首相らも出席して、午前11時から下田港を望む「まどが浜海遊公園」で民間友好団体関係者ら約500人が参加して開かれた。ロシア側からはロシュコフ駐日大使が代表として出席、海上自衛隊音楽隊による日ロ両国国歌吹奏に次いで、町村外務大臣の開会の辞、小泉首相があいさつした。「北方領土問題を解決して平和条約を結べるよう、未来志向で最大限の努力をしたい」と述べ、ロシュコフ大使はプーチン大統領のメッセージを紹介した後「この記念式典が今後長年にわたって両国の友好と信頼のシンボルとなることを期待する」と述べ、両国の友好を誓い合った。

  この後、条約の当事者であるプチャーチン提督と川路聖護幕府全権の子孫らによるカワヅザクラの記念植樹が行われた。式典の後会場を下田市民文化会館に移し、記念講演が行われた。式典には対文協から淵上貫之、谷越安男両監事をはじめ石塚英夫、平野裕、濱田靖子、宮脇磊介各役員のほか事務局から藤井弘、加藤順一専務理事が出席した。

[特 集]

 「日本の外交戦略と日ロ交渉」
    衆議院議員(元外相、元法相)高村正彦氏

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ 国は、学生4万3千人分の学費を節約 (イズベスチヤ 3月15日)

◇ 次はどこか予測するCIS諸国のマスコミ (イズベスチヤ 4月1日)

◇ 始まった「頭脳の還流」 (イズベスチヤ 4月1日)

◇ 「知事任命制」導入後、初の解任と再任 (コメルサント紙 3月10・26日)

◇ グルジアがロシア駐留軍の引き揚げ要求 (コメルサント紙 3月11日)

◇ プーチン大統領、実業家グループと会う (コメルサント紙 3月25日)

◇ エイズ検査は無料 (論拠と事実 No.12)

◇ 汚染地域に3千万人が暮らす (論拠と事実 No.13)

◇ モスクワ市民10%が難聴 (論拠と事実 No.13)

[焦 点]

※中国の「反日デモ」に思う
   対文協常務理事  加藤 順一