184号(2004・9・27)

[対文協だより]

※ 04年度ロシア語検定試験実施

  ロシア連邦教育省認定の対文協主管による「ロシア語検定試験」は3年目を迎え、9月3日から3日間、港区の東海大学短期大学部高輪校舎で行われ、33名が参加した。試験は入門、基礎レベルから第一、第二、第三、第四レベルの6段階に分かれ行われ、公式試験官としてサンクトペテルブルク・ロシア語試験センターからオリガ・ラザレワ先生が来日、札幌大学のスベトラーナ・ユルマーノワ、ナターリヤ・ジュダーノワ両試験官と共に各級別に試験を行った。

  最終日の5日は午後7時から、対文協検定試験実行委員会の山下万里子(東海大学教授)と米重文樹(東京大学名誉教授)の両委員を交え、事務局スタッフと共に夕食をはさんで反省会を行った。


※ 第2回日ロ学術・報道関係者会議開く

  国 際交流基金助成による第2回「日ロ学術・報道関係者会議」(日本対外文化協会、ロシア・ジャーナリスト同盟、国立モスクワ国際関係大学共催)は9月10・11日の2日間、ロシア外務省付属・国立モスクワ国際関係大学で開かれ、日本からは平野裕・対文協常務理事を団長とする学者、専門家、ジャーナリストからなる16名の代表団が参加、現地参加者2名を加え18名が出席した。

  1日目の10日は午前10時から、国際関係大学学長でロシア国際研究学会会長のトルクノフ教授と日本国際政治学会理事長の下斗米伸夫・法政大学教授が日ロ双方の座長となって開会、双方座長による開会のあいさつに次いで第1部のテーマ「北東アジアのエネルギー協力の展望」の討論を行った。会議では日本側は斎藤哲・日本経済新聞論説委員の「6者経済協力が急務」と題する基調報告をはじめ、環日本海経済研究所の佐藤尚部次長が「ミクロ経済的視点からの北東アジア経済統合」、望月喜市・北大名誉教授が「はじまった日ロ経済関係の拡大」、小牧輝夫・国士館大学教授が「北朝鮮核問題と北東アジア情勢」、岩下明裕・北大スラブ研究センター教授が「中ロ間の政治的関係が与える日ロ関係」、藤本和貴夫・大阪経済法科大学教授が「日ロ関係について」、大野正美・朝日新聞論説委員が「日ロ関係を前提から問い直しては」などそれぞれ発言1日目を終えた。

  2日目の11日は同大第2ホールにおいて、日本語を学ぶ学生や研究者を対象に講演会が行われ、藤本氏が「日本人の露西亜観」、大野氏が「日本の若者のロシア観、日本の若者言葉」について講演、聴衆に深い感銘を与えた。

  代表団一行は会議に先立って8、9の両日ロシア・ジャーナリスト同盟との交流のほか政党や「ガスプロム」など主要企業を訪問、政治、外交、経済問題について話を聞いた。

  なお、代表団のうち平野団長ほかジャーナリストら9名は会議の後、サンクトペテルブルクを訪問、地元ジャーナリストや政党関係者らと交流、同15日帰国した。

[特 集]

  モスクワ開催・第2回対文協「日ロ学術・報道関係者会議」報告 
     「モスクワ、ペテルブルク訪問記」
     日本対外文化協会常務理事 平野 裕

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ アテネ五輪 ロシアが勝てないのはなぜか (論拠と事実 No.34)

◇ 北オセチア学校占拠事件について (書簡より)

[焦 点]

※ 言論統制に見るかすかな恐れ
    対文協常務理事  加藤 順一