171号(2003・8・15)

[対文協だより]

※ 第49回研究会開く

  対文協第49回研究会は真夏日の続く7月24日、石油公団企画調査部の本村真澄・調査第二課長を講師に迎え、「復活した石油大国ロシアの現状と将来」をテーマに開いた。ロシア極東の石油開発にともなうエネルギー問題に関心が高まっている折柄、会場の東海大学校友会館「朝日の間」は会員をはじめ外務省OBや各企業、マスコミ関係者、学生など約70名の参加者で満席となった。

  本本村講師は、話題となっているロシア極東の石油開発の状況と日本に向けたパイプラインの問題について細かいデータを交えて現状を報告、極東へのパイプラインが実現すれば、サハリンからの天然ガス輸入と合せ、日本のエネルギー状況は大きく変わると述べ、大きな関心を呼んだ。(本号特集参照)


※ MGUビジネススクール研修生来日

  モスクワ国立大学ビジネススクール(オレーグ・ヴィハンスキー校長)の経営学修士課程院生13名がヴィハンスキー校長と共に7月20日来日、10日間にわたる日本研修旅行を行なった。一行は滞在中、ロシア東欧貿易会で日本商社の若手ビジネスマン交流(第2回中小ビジネス研究会)をはじめ、毎日新聞社、伊藤忠商事、鈴木自動車工場、朝日ビール工場、東京証券取引所などを見学のほか、青山学院大学を訪問学生交流を行なった。

  今回の日本研修旅行は対文協とビジネススクールとの協定による交流事業の一環で、帰国に先立って28日午後7時から東海大学校友会館で研修終了式が行なわれ、ヴィハンスキー校長尾郷良幸対文協専務理事(モスクワ大学名誉客員教授)から交互に研修終了証書が贈られた。式後、対文協主催による送別パーティーが行なわれ、研修の成果を語り合った。

[特 集]

◇ 「復活した石油大国ロシアの現状と将来」
    石油公団企画調査部調査2課長 本村 真澄
    ◎ ロシアの石油生産はどうなっているのか
    ◎ ロシアの石油増産の背景にあるもの
    ◎ ロシアの石油埋蔵量は世界2位
    ◎ ロシア各地での石油生産の現状は?
    ◎ 原油の輸出増は新規パイプライン建設で対応

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ ロシア人の実質所得、14.6%増 (イズベスチア 7月22日)

◇ 増え続けるロシアの浮浪児 (イズベスチヤ 7月9日)

◇ ロシアではなぜ子供を生まないのか (論拠と事実 No.30)

◇ 摘発されたユーコス社の犯罪容疑7件 (ブラースチ 7月28日)

◇ チェチェン作戦を内務省に移管 (コメルサント 7月30日)

[焦 点]

※ 国際政治での「正義」とは何か
  (対文協常務理事  加藤 順一)