333号(2017・1・31)

[年頭のあいさつ - 会長 松前達郎]

 明けましておめでとうございます。本日は2017年新春賀詞交歓会に多くの大使及び大使館職員の皆様をはじめ、会員・役員の皆様、また関係団体の皆様にご出席いただき、誠にありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
 日本対外文化協会は1966年に創立され、半世紀の歳月が過ぎました。創立当時はご存知の通り、冷戦で東西関係が大変厳しい時代でした。そうした中で対文協は文化・学術交流の先駆けとなり、相互理解と友好親善を深めるための努力をし続け、いくつもの形に残る成果をあげてきました。1989年に冷戦が終結し、91年にはソ連が崩壊して新生ロシアの誕生となり、東西関係は新しい時代に入りましたが、一方、さらに新しい時代になり、イスラム過激主義の台頭、テロ行為の頻発、難民の増加、EUヨーロッパ連合の危機、国家第一主義によるナショナリズム思想の再現や、軍事力による海洋支配などの古くて新しい波が再び世界を変えようとしています。また通信技術の革新はインターネット社会をもたらし、世界との距離が縮まりました。最近では大統領選挙にまで登場し、今や個人レベルでの情報発信や世界との交信が可能になっています。しかし、いくらネット社会で情報伝達が迅速に行われるようになっても、生身の人と人の触れ合いがなければ、真の友情や理解は生まれません。
 対文協は人と人との触れ合いを大切に、生きた交流を設立当初から行って参りました。これからも人と人、国と国との繋ぎ役として、草の根の民間外交を進め、相互理解と友好親善に微力ながら貢献できるように努めて参ります。このような大きな変革の時代に、我々の活動は相変わらず地味かもしれませんが、続けて参りますので、会員及び諸団体関係者の皆様には相変わりませぬご支援とご協力をよろしくお願い申し上げますと共に、皆様のご健勝とご活躍を心からお祈りし、挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

[対文協だより]

*2017年新春賀詞交歓会を開催
 対文協2017年新春賀詞交歓会が1月23日午後6時から霞が関ビルの東海大学校友会館で開かれた。対文協の役員、会員をはじめ来賓、在京大使館員、関係者、留学生ら約130名が出席、2時間にわたって2017年新春のお祝いを行った。
 松前達郎会長が年頭の挨拶を述べ(前項)、来賓のブルガリア共和国、ボリスラフ・コストフ駐日特命全権大使がお祝いの挨拶を行い、アルメニア共和国、グラント・ポゴシャン駐日特命全権大使の乾杯で祝賀会が始まった。会場では東海大学の外国人留学生との交流風景もみられるなど、たくさんの人々の交流の輪が広がった。寒風にもかかわらず、終始和やかで暖かい雰囲気の祝賀会となった。

*ボリスラフ・コストフ駐日ブルガリア共和国特命全権大使着任
 2017年1月18日にボリスラフ・コストフ駐日ブルガリア共和国特命全権大使の信任状捧呈に際し、ワインを囲んでの集まりの会が大使公邸にて開催された。新任のコストフ大使との顔合わせに対文協から山田清志東海大学学長(対文協専務理事)と渡邉隆司事務局長が出席した。

*日露学生プログラミングコンテストが開催
 2017年日露学生プログラミングコンテストが1月21日に日露青年交流プログラムの一環として楽天クリムゾンハウスにて開催された。今回が第一回となるコンテストにロシアの4大学より22名の学生が来日。日本からは首都圏の大学の学生を中心に34名が参加した。このコンテスト開催を記念した両国の参加者を囲んでのレセプションが20日、18時30分より行われ、対文協から渡邉隆司事務局長が出席した。

*ロシアビジネス関連法制の最新動向セミナーが開催
 ゴルツブラット・バーウィン・レイトン・ペイズナー法律事務所(ロシア)と一般財団法人海外投融資情報財団の主催による「ロシアビジネス関連法制の最新動向」のセミナーが1月24日、アジア開発銀行研究所霞ヶ関ビル8階会議室にて開催された。ロシアから5名の専門家が来日してロシアビジネス法の最新情報の講演が行われた。対文協から渡邉隆司事務局長が出席した。

*日ロ交流協会新年会
 NPO日ロ交流協会(有馬朗人会長)の「2017年新年会」が1月27日に行われ、対文協から渡邉隆司事務局長が出席した。

[特 集]


   ロシア革命100年の「国民的和解」
        <ヴラースチ誌 12月12日号>

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇東方転回で日本に至る-アジア外交総決算 <Kommersant.ru 16.12.30>

◇キッシンジャーがクリミア問題で仲介か <gazeta.ru 16.12.27>

[資 料]


   中国宇宙開発の現状
               <ヴラースチ誌 11月28日号>