300号(2014・5・8)

[対文協だより]

* 第125回研究会開く

 対文協の第125回研究会は4月22日午後6時から霞が関ビル・東海大学校友会館で行われ、外務省OBでJapan-World Trends代表の河東哲夫氏が「今のロシアと世界、そして日ロ関係の現段階」と題し講演、旧ソ連圏の中央アジア共和国の大使を経験した河東氏の一時間半におよぶ現在のロシアの国内情勢をはじめ、日ロ関係の現状と見通し、さらに関心を集めているウクライナ情勢について、最新の情報をまじえた多角的な興味ある話に参加者は熱心に聞き入った。

* 山下常務理事にロシア連邦友好勲章

 対文協常務理事で東海大学副学長の山下泰裕氏にプーチン大統領から「ロシア連邦友好勲章」が贈られ、その伝達式が4月14日麻布台のロシア連邦大使館で行われ、アファナシエフ駐日大使から勲記と勲章が手渡された。勲章は柔道を通して日ロ間の青少年交流やロシアの武道「サンボ」の日本での普及支援に貢献したことなどが評価され、本年1月13日に大統領令により受賞が決定した。

* 極東連邦大学クリーロフ国際担当副学長が来日

 4月8日、ウラジオストクにある極東連邦大学のクリーロフ・ウラジーミル国際担当副学長と同函館分校のイリイン・セルゲイ校長が東海大学を訪問し、松前達郎総長、山田清志副学長らと面会し、今後の両大学間の共同研究や交流発展についての活発な意見交換を行った。対文協からは渡邉隆司事務局長と工藤久栄職員が同席した。

* ガスプロム教育センター代表団が来日

 4月12日、ガスプロム教育センターのネドヴェツカヤ・エレーナ校長他2名の代表団が来日し、学校間相互交流協定を締結している東海大学付属高校を訪問し、今後の交流計画について話し合った。同代表団は4月16日に帰国した。対文協からも職員が同行し、通訳業務などを行った。

* 日ロ文化フェスティバル出版記念会

 日ロ文化フェスティバル開催記念の第3弾『日露異色の群像30-文化・相互理解に尽くした人々』の出版記念パーティーが4月17日午後6時から千代田区九段のホテルグランドパレスで開かれた。会にはロシア側からロマネンコ・ロ日協会理事長や在京のロシア大使館員が、日本側からは執筆者をはじめ日ロ友好団体関係者ら約200名が出席、出版を祝って乾杯。本書に登場した人の逸話、エピソードなどが披露された。

 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

訃 藤 牧 新 平 常務理事 (東海大学名誉教授)

 4月21日、病気療養中心不全のため死去。91歳。藤牧氏は旧日本社会党国際局を経て、対文協創立とともに参画、堪能な語学を駆使して、草創期から国際渉外担当を勤め、松前重義初代会長の右腕としてソ連、東欧諸国との交流に貢献されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

[新刊紹介]

『日露異色の群像30-文化・相互理解に尽くした人々』 責任編集・長塚英雄(東洋書店刊 定価5000円+税)

 日ロ文化フェスティバル開催記念出版の第3弾で、2015年日露和親条約160年を記念し、 この間日ロ関係の歴史上に登場し、文化交流と相互理解に尽くした先達30人を選抜、それぞれの人となりや功績、エピソードを紹介した人物事典である。
[主な人物:松前重義、後藤新平、榎本武揚、二葉亭四迷、山下りん、岡田嘉子、大道小三郎ほか]

[特 集]

第125回研究会より「今のロシアと世界、そして日ロ関係の現段階」
                      Japan-World Trends 代表 河東 哲夫

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ クリミアとセバストポリ両首長を任命 (コメルサント紙 4月15日)

◇ 連邦政府クリミア担当はコザク副首相に (コメルサント紙 3月25日)

◇ プリドネストロヴィエ(モルドバ)情勢悪化 (コメルサント紙 4月7日)

◇ ノボシビルスク州知事が信頼失墜で解任 (コメルサント紙 3月19日)