276号(2012・4・27)

[対文協だより]

*松前会長にブルガリア文化勲章授与

 松前達郎・日本対外文化協会会長(東海大学総長・日本ブルガリア協会会長)にブルガリア共和国の文化勲章にあたる「聖キリル勲章・聖メトディ頸飾章」が贈られることが決まり、その伝達式が4月10日夕6時半から渋谷区代々木の同国大使公邸で行われた。式は来日中のブルガリア共和国国民議会のツェツカ・ツァチェブァ議長からプレヴネリーエフ大統領のメッセージと受賞理由が紹介され、リュボミル・トドロフ大使から伝達された。
 同勲章は芸術、文化、科学の発展および教育交流に貢献をした国内外の個人に対し贈られるもので最高位の文化勲章である。

*ガスプロム校校長一行が来日

 東海大学と学校間交流協定を結んでいるロシア・ガスプロム校校長をはじめとする教員の代表団が訪日、東海大学付属高輪台高校と付属浦安高校、東海大学湘南キャンパスを訪れた。一行は山田清志(対文協専務理事)、山下泰裕(同常務理事)の両東海大学副学長と面会し、付属高校とガスプロム校の今後の連携プログラムに関する意見交換を行い、東海大学関係施設を見学して同20日に帰国した。対文協は日程の調整業務・通訳等を担当した。会長就任が決まった。

*日本モンゴル国際シンポジウム開く

 昨対文協と友好関係にあるNPO日本モンゴル親善協会設立45周年を記念した「日本モンゴル国際シンポジウム」が4月25日午後1時から永田町の衆議院第一議員会館・国際会議場で開かれた。今年は日本モンゴル国交樹立40周年にあたり、モンゴルからは元首相のドゥマーギーン・ソドノム・モンゴル日本関係促進協会会長、ダゲスレンジン・ビレクト・モンゴル平和委員会事務総長ほか経済人ら6名が来日、両国間の政治課題、モンゴルの地下資源開発、植林事業による環境整備、観光交流の促進、元抑留者によるモンゴルの思い出などをテーマに問題提案や意見交換を行った。
  シンポジウムには日本側からは衆参の日本モンゴル友好議員連盟の国会議員や、対文協ほか民間交流団体関係者約130名が参加した。

*日本モンゴル親善協会設立45周年記念レセプション開く

 日本モンゴル親善協会(柳澤徳次理事長)の設立45周年を祝う記念レセプションが4月25日午後6時30分から千代田区麹町の「スクワール麹町」で開かれ、来日したソドノム元首相ら代表団や国会議員を初めとする政官、経済界や民間団体関係者ら約200人が出席、議員連盟を代表して江田五月・参議院友好議員連盟会長をはじめ別所浩郎・外務省外務審議官、モンゴル側からソドノム元首相、フレルバータル駐日大使などがそれぞれあいさつ、45周年を祝った。対文協からは渡邉隆司事務局長ら役員、事務局スタッフらが出席した。

*ブルガリア「ヴェジディ・ラシドフ彫刻展」開く

 ブルガリア共和国の文化大臣で彫刻家であるヴェジディ・ラシドフ氏による彫刻展「人馬一体・セントウル像の優美」(日本対外文化協会、日本ブルガリア協会ほか後援)が4月28日から横浜市中区の根岸競馬記念公苑・馬の博物館で開かれた。開会に先立って27日午後3時から同所で開会式・内覧会がラシドフ文化大臣らを迎えて行われた。
  開会式では主催者の畑中光伸・馬事文化財団理事長、来賓のリュボミル・トドロフ駐日ブルガリア大使のあいさつに次いでラシドフ大臣があいさつ、「ブルガリアには世界遺産のトラキア遺跡がある。これらの至宝の紹介などを通じて、日本との文化交流を深めていきたい」と述べた。開会式には対文協から渡邉隆司・専務理事事務局長、濱田靖子常務理事、藤井弘顧問が出席した。

[新刊紹介]

◇ 『ロシア文学翻訳者列伝』

 蓜島 亘著(東洋書店 定価4600円+税)
 江戸時代、仙台藩や長崎藩の通詞(通訳)によって手探りで始められたロシア研究は、当初、国防・医学といった実用上の知識の摂取を目的としたものでした。その後明治に、二葉亭四迷がツルゲーネフの「あひゞき」「めぐりあひ」の翻訳を世に問い、明治期の日本文学に大きなインパクトを与えました。島崎藤村の「破戒」もドストエフスキイの「罪と罰」の影響を受けています。
 以来、日本の知識人とロシア文学との長く親密な関係が始まり、この関係は現代の「カラマーゾフの兄弟」ブームにまで連なっており、今日においてもロシア文学は外国文学の中でも突出して多くの日本の人々を魅了する、重要なジャンルとして存在しています。本書はこのロシア文学と日本人との交流と歴史を、江戸・明治期から説き起こし、昭和初期まで丹念に迫った労作です。著者の所蔵する稀覯本も多数掲載されています。

[特 集]

◇ 「政党の党員数引き下げ法案が下院通過」

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ モスクワ街頭デモは参加者減少で下火に (コメルサント紙 3月19日)

◇ 「ユーラシア経済連合」創設で足踏み (コメルサント紙 3月20日)

◇ 全警察に市民陳情の総点検を内相が指示 (コメルサント紙 3月28日)

◇ 大統領の「首都拡張計画」に反対意見 (コメルサント紙 3月29日)

◇ ダゲスタンで反テロ厳戒中に高僧暗殺 (コメルサント紙 3月23日)

◇ ルカシェンコ政権のテロ犯処刑にEU反発 (コメルサント紙 3月19日)

◇ モスクワの公園でのんびりしよう (論拠と事実 No.12)

[資 料]

◇ モスクワ大の国際格付けに総長怒る (ブラースチ誌 3月26日号)