237号(2009・1・28)

[新年のご挨拶]

新年を迎えて-多様化した世界に通じる活動を

  日本対外文化協会会長  松前 達郎

  明けましておめでとうございます。

  日本対外文化協会は今年創立44年目を迎えました。本年も会員の方々をはじめ、関係の多くの皆さんのご理解、ご支援をいただき、創立の理念であります、学術文化の交流を通じ、民族、イデオロギーを越えての相互理解、平和への探求、実現に微力ながら努めてまいりたいと思います。

  昨年は月例の研究会をはじめとし、9月には国際交流基金の助成をいただき、学者、報道関係者による第6回の「日ロ学術専門家会議」をモスクワで開催、ロシアにおいてもその成果が高く評価されました。また一年を通して国内で展開しました「ロシア文化フェスティバル2008」に関係団体と共に日本側組織の一員として協力、お手伝いをさせていただきました。更に新しい試みとして留学生を中心として「日ロ学生交流会議」を開催するなど若い世代の相互理解の促進に一端の成果をあげました。

  本日の賀詞交歓会には現在東海大学に留学している、モスクワ大学とドイツ・フンボルト大学、ロシア極東国立大学からの次世代を担う若者たちが参加しております。対文協はこういった若いエネルギーの活動に期待し、協力支援していきたいと考えております。

  対文協はこれからも時代に即した、新しい総意工夫を念頭に情報交換、学術文化の交流を通じて平和への確立に努めたいと思っております。皆様の更なるご支援、ご協力をお願いし、併せてことし一年が皆様にとって佳き年でありますよう祈念いたします。

  終わりに柔道家としても有名なプーチン首相が師事したアナトリー・ラフリン氏の言葉を紹介して、開会のあいさつとお礼に代えさせていただきます。昨年11月にラフリン氏が来日、東海大学の望星学塾を視察した際、柔道家としてのプーチン氏に質問が及ぶと、彼は「自分は大統領を育てたつもりはありません。一人の柔道家を、一人の人間を育てただけです。本当に柔道を教えなければいけなかったのは、ブッシュ大統領だったかもしれません」と応えられました。スポーツや文化を通じた人間教育の真髄に触れる言葉だと思いました。本日はどうも有り難うございました。(賀詞交歓会あいさつより)

[対文協だより]

※ 新年賀詞交歓会開く 
  
  2009年対文協賀詞交歓会は1月27日午後6時より霞が関ビル・東海大学校友会館「望星の間」で開催され、会員をはじめ友好団体関係者やロシア連邦ほか交流関係にある在京15カ国大使館の大使、外交官ら約150人が出席した。

  冒頭松前達郎会長があいさつ、次いで交流国外交団を代表してオヴェチコ・ロシア連邦公使のあいさつがあり、石原萠記副会長(日本出版協会理事長)の発声で乾杯した。

  会場は特別参加したモスクワ大学、フンボルト大学の留学生や外交官を交え、いくつもの交流・歓談の輪が展開、和やかに2時間にわたる会を終えた。


※ 「ロシア対日友好団体若手代表者会議」 
 
  日露青年交流事業により来日したロシア対日友好団体若手代表団(団長・クルチナ露日協会事務局長ら40名)を迎えての「対日友好団体若手代表者会議」が1月27日午前10時から外務省国際会議室で行われた。外務省からは山村嘉宏ロシア交流室長、在モスクワ今村朗公使、川勝一成日露青年交流センター事務局長らが出席。午前中、国際交流基金および在外公館による文化事業についての説明、質疑応答があり、午後からは日本側各民間交流団体によるプレゼンテーションが行われた。対文協からは藤巻裕之東海大学講師が対文協の学術文化交流について説明を行った。夜は7時から都市センターホテルに会場を移し、交流レセプションが行われた。

  なお、会議には事務局から藤井弘専務理事、山田清志常務理事(東海大学国際戦略本部長、草間佑紀東海大学3年生(日露交流クラブメンバー)が出席した。


※ ブルガリア大統領歓迎レセプション 
 
  政府の実務協議賓客として来日したパルバノフ・ブルガリア大統領の歓迎レセプションが1月28日午後6時から千代田区・帝国ホテルで開かれ、対文協から松前達郎会長(東海大学総長)らが出席、席上来日中のバシカロフ元駐日大使と共に歓談した。


※ 長島七穂職員退職 
 
  長年対文協に勤務した長島七穂職員が契約満了に伴い2008年12月末をもって退職した。

[特 集]

◇ 「ロシア金融市場の現状および経済の先行きについて」
   大和総研ビジネス開発部・主任研究員 井本 沙織氏

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ 2008年ロシア・エリートのトップ10 (コメルサント紙 12月26日)

◇ 世界金融危機で冷戦回避の気運生まれる (コメルサント紙 12月26日)

◇ 知事選任はプーチン首相の権限に (コメルサント紙 12月23日)

◇ 内務省、犯罪急増で引き締めを強化 (コメルサント紙 12月25日)

◇ ロシア太平洋艦隊、インド洋に出動 (コメルサント紙 12月10日)

◇ ロシア高報酬選手ランキング(2008年度) (論拠と事実No.1-2)

◇ ロシアの特産物 (論拠と事実No.1-2)