235号(2008・11・28)

[対文協だより]

※ 第82回対文協研究会を開催 

  去る9月にモスクワで実施された「第6回日ロ学術・報道関係者会議」の報告会を兼ねた第82回研究会「変動する世界情勢とロシア、日本、中国の諸関係」が、11月7日午後6時から霞が関ビル・東海大学校友会館で開催された。パネラーとして会議参加の代表団長をつとめた日本経済新聞論説委員の小田健氏のほか、初参加の東洋学園大学教授の朱建榮氏、日ロ懇代表幹事の斉藤哲氏が出席、会議のテーマともなった日本政治、ロシアの対日観などをめぐる日ロ間の議論について紹介それぞれ報告を行った。

  最初に小田氏は会議全般の内容とロシア・グルジア紛争をめぐるロシア有識者との会見内容を報告、朱教授は、初のロシア訪問の印象とともに、日本、中国、ロシアの相互関係について語り、また今後の日本の対ロ関係への提言をされた。また斎藤氏は、会議で議題となった「日ロ米エネルギー協力」を紹介するとともに、ロシアにも打撃を与えている「最近の株安・金融危機の影響」の見通しを語った。このほか日ロ会議に参加した新潟国際情報大学の小澤治子教授からも関連発言があり、講師以外の会議参加者も交え、出席者の間で熱心な質疑応答が行われた。(別項・特集参照)


※ 第20回日本ロシア学生会議報告会 

  第20回日本ロシア学生会議(略称JRSC)の報告会が11月9日午後、千代田区・上智大学で後援・助成団体の関係者らが出席して開かれた。JRSCはロシアを中心とした近隣諸国の学生と交流する団体で、学生自身が活動・運営し、毎年夏に日本・ロシアを交互に訪問し合うプログラムを本会議としている。

  20回を迎えた今年はロシアから23名(ウラジオストク11・ハバロフスク12)の学生が来日、日本側からは11名が参加、8月17日から21日の5日間上智大学を会場に、教育、環境、経済、雇用、政治の5つの分科会に分かれて本会議を実施した。

  報告会は今年の上野聡太委員長(明治大学)から全般報告をはじめ各分科会の成果が報告された。席上、次期委員長は上野委員長から鍋嶋文子氏(上智大学)に引き継がれた。


※ サドーヴニチイ・モスクワ大学総長叙勲 

  モスクワ国立大学のA. サドーヴニチイ総長に、日本の旭日重光章が授与されることになり、11月5日皇居でその伝達式が執り行われた。サドーヴニチイ総長は麻生内閣総理大臣から勲章等を伝達され、その後天皇陛下に拝謁を賜った。

[特 集]

◇ 「変動する世界情勢とロシア、日本、中国の諸関係」
              ―第6回日ロ学術・報道関係者会議 報告―  

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ 中ロ国境の係争の島を最終分割 (コメルサント紙 10月15日)

◇ 石油価格暴落が国家的な災厄になる (コメルサント紙 10月16日)

◇ 欧州との扉を閉ざしたロシア正教会 (コメルサント紙 10月13日)

◇ セーチン副首相、電気エネルギー産業掌握 (コメルサント紙 10月6日)

◇ 不法就労者は必要か? (論拠と事実No.40)

◇ エルミタージュ美術館へ入る行列はなぜ? (論拠と事実No.44)