196号(2005・8・30)

[対文協だより]

※ 第62回対文協研究会開く

  日本対外文化協会恒例の「研究会」が8月10日午後6時から、霞が関ビルの東海大学交友会館で開かれた。テーマは北京で開かれていた「6カ国協議」の分析で、北東アジア問題の専門家である、立教大学法学部教授・李鐘元氏にお願いした。当初はこの日までに6カ国協議は何らかの形で終了していると予想したが、残念ながら休会の事態になり、極めて情報の少ない中での研究会となった。しかし、李教授は微妙に変化した米朝関係や、中国の多大な影響など北東アジア全体の安全保障の問題を詳細に検証した。特に、米国と韓国がこの再開6カ国協議に示した外交的努力は目を見張るものがあったと分析注目を集めた。酷暑で、夏休みの中にもかかわらず約40名の出席があり、近日中に再開されるであろう6カ国協議に対する関心の深さを思わせた。(講演内容・特集参照)


※ ロシア語検定試験実施される

  ロシア文部科学省認定、日本対外文化協会主催の第4回「ロシア語検定試験が」8月26、27、28の3日間にわたって東京港区高輪の東海大学短期大学部校舎で実施された。同検定試験は対文協とロシア文化科学省の契約による権威のある試験で今回も全国から受験者が入門、基礎、第1、第2、第3、第4レベルの問題に挑んだ。文法、作文、読解、聞き取り、会話など詳細なテストで、この検定試験のために、ロシアからサンクトペテルブルク大学ロシア語検定試験センター副所長・ゴルデーエフ・エヴゲーニ氏、サンクトペテルブルク労働組合人文大学助教授の2人が来日して試験官を勤めた。

  同検定試験は将来ロシア留学の際の必須資格となるため、わが国では北海道で2箇所、本州では日本対外文化協会が唯一の試験場となったこともあり、参加者は全国に広がった。学生、社会人など受験者も多彩で、採点はロシアから来日した試験官と、札幌大学でロシア語を教えている教授がすべて行う厳正なもの。

  対文協では今後も毎年1回同検定試験を行う予定で、受験者の増大を図る。

[特 集]

 再開六者協議を終えて考える (第62回研究会要旨)
   立教大学法学部 李 鍾元教授

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ 徴兵撤廃は国民投票で可能 (モスコウ ニュース No.30)

◇ ロシアはイスラムに接近 (モスコウ ニュース No.26)

◇ 州知事は「連邦政府の地域担当相」 (ブラースチ誌7月11日号)

[資料]

◇ 資金の海外流出また増える
    モスコーフスキエ・ノーボスチ紙28号7月22日