163号(2002・12・15)

[対文協だより]

* 丹波大使、対文協研究会で講演

  対文協月例の第45回研究会は、3年の在勤を終え帰国した丹波實・前駐ロ大使を迎え11月27日午後6時から、霞が関ビル・東海大学校友会館で開催した。国内的にはやや冷ややかに推移した日ロ関係も、小泉首相の新年早々の訪ロ日程が決まっただけに、会場は会員をはじめ元・前大使など外務省OBやマスコミ関係者など約70名が出席、日ロ関係に寄せる関心の高さを見せた。

  丹波大使は約1時間、ロシアの内外情勢と日ロ関係について講演、「貿易、経済関係は依然低調気味だが、日ロ関係は概ね良好な状況にある。

  小泉総理の訪ロと合わせ、今後のプーチン外交に期待したい」と語り、首脳会談の重要性を強調した。このあとフロアからの鋭い質問に対しても、在任中の経験を踏まえロシアの現状を語った。(別項・特集参照)


* MGUビジネススクールと業務協定

  対文協はモスクワ国立大学付属ビジネススクール(校長・ヴィハンスキー教授)との間で相互理解、国際交流を発展させるため、研修生交流の相互受け入れを中心とした業務協定を結ぶことになり、このほど来日した同スクールのヴィハンスキー校長と加藤順一事務局長との間で覚書を交換した。

  本年7月には同ビジネススクールの研修生が来日し対文協の協力で日本国内各地を視察した。


* 日ロ交歓演奏会開催

  対文協の招きで来日したロシア功労芸術家でピアニストのV・ソボレスキー氏が、11月19日、国際ピアノシュロス研究会主催で開かれた日ロ交歓演奏会(三鷹市芸術文化センター)でチャイコフスキー、ラフマニノフなどを演奏、好評を博した。

[特 集]

◇  「ロシアの内外情勢と日ロ関係」
    前駐ロ大使 丹波 實

[ロシアの新聞・雑誌から]

◇ロシア大百科事典の出版準備 (イズベスチヤ 11月29日)

◇ロシア語の復興はCIS諸国で可能か (イズベスチヤ 12月7日)

◇大統領、メディア法改正案に拒否権 (コメルサント 11月27日)

◇グルイズロフ内相「統一ロシア」新党首に (イズベスチヤ 11月21日)

◇ロシアの統一試験参加地域 (論拠と事実 No.47)

◇スタロヴォイトワ殺人容疑者を解放 (コメルサント 10月5日)

[焦 点]

◇  世論こそ「外交」の力
  (対文協常務理事  加藤 順一)